地球温暖化CO2犯人説のウソ 前編
ミランカ「博士も知らないニッポンのウラ」より
東京工業大学大学院 理工学研究科 教授 丸山茂徳
地質学者 スタンフォード大学、東京大学助教授を経て1993年東京工業大学大学院助教授になる。専攻は地球惑星科学。地球のマントルの全体の動き=対流運動に関する「プルームテクトニクス」という新理論を打ち立て学会に衝撃を与える。紫綬褒章・日本地質学会賞を受賞。
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科学者の9割は「地球温暖化」CO2犯人説はウソだと知っている 宝島社新書
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IPCC(気候に関する政府間パネル)
1988年「世界気象機関」と「国連環境計画」が
温室効果ガスと地球温暖化について調査する
目的で設置した国際機関
2007年アル・ゴアと共にノーベル平和賞受賞
実際には科学者のほとんどは地球温暖化CO2犯人説を信じていない
科学があまりにも細分化されているため、専門外のことに口を出すのが難しい時代になっている
地球の温暖化はわずか0.7℃である
過去140年の間に地球が温暖化していることは事実
しかし、気温を測定している場所は
(1)陸上(→地球の表面の3分の2は海)
(2)かつ、都市周辺部(ヒートアイランド効果=都市温暖化は別の問題)
であり、データが偏っている(バイアスがかかっている)可能性も捨てきれない
気温計が発明された=データがとれるようになったのが150年ぐらい
東京では明治以降3℃上がっているが、地球規模では過去140年間に0.7℃しか上昇していない
ただし、氷河の後退は事実であり、定性的に温暖化が進んでいるのは間違いない
地球温暖化CO2犯人説はIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が作り上げた
IPCCとアル・ゴアはノーベル賞を受賞 世間的にはお墨付き
IPCC第4次報告書
20世紀半ば以降に観測された世界平均気温上昇は
人為的な温室効果ガスによる可能性が高い(90%以上)
そのうち56.6%が炭酸ガス、つまり二酸化炭素である
地球温暖化議論が世界的な賛同・潮流、政治的イシューになっている
過去150年の気温上昇は疑いもない事実だが、一番の問題は それが人為的CO2かどうか?
IPCCは疑いないと断言している
しかし、1940年頃から1980年頃にかけて、大量に化石燃料が使われ、急激にCO2が増えたはずだが、実際には一時的に寒冷化している
従って、CO2がもっともドミナントな(一番効いている)温暖化の原因とは考えにくい(支配的な原因ではない)
1975年ぐらいまでは寒冷化しており、当時イギリスBBCで作られた環境特番では、このままいくと地球が氷漬けになるのではないか、氷河期がくるのではないか、その対策にはCO2をどんどんばらまけと放送していた
CO2の温室効果がゼロというわけではないが、そのほかにも地球の温度をコントロールする要素が多数ある
どれがもっとも効いているかを調べなければならない
CO2犯人説を完全否定する根拠
地球大気の主成分
| 窒素 | N2 | 75.35% |
| 酸素 | O2 | 23.07 |
| アルゴン | Ar | 1.283 |
| 水蒸気 | H2O | 0.330 |
| 二酸化炭素 | CO2 | 0.054 |
| オゾン | O3 | 0.00064 |
地球大気の主成分から言えば二酸化炭素の割合は微量である
分子構造からの影響(熱効果)を定量的に計算しても、水蒸気の割合が9割、CO2が頑張って1割ぐらい
温室効果ガス
水蒸気・CO2・メタンの順に比率が高いが
CO2の大気中の体積は0.04%しかない
つまり、CO2を削減したところで影響は少ない
われわれがいまどれぐらいCO2を出しているか(石炭・石油・天然ガス等)
毎年排出されるCO2の量
1.4ppm(100万分の1)増加している
温度に換算すると0.004℃の上昇となる
CO2全部で380ppm
平均気温と二酸化炭素の推移
チャールズ・D・キーリング博士
ハワイの測定所で大気中の炭酸ガスを測定
その観測データがCO2犯人説を決定的にした

大雑把に見ると1対1に対応しているが、よく見るとピークの位置がすれている
温度のピークに遅れてCO2のピークがきている(先に気温があがって数ヵ月後ずれてCO2が増えたり減ったりする)
南極の氷を掘削してその中に閉じ込められているCO2を計っても同じような状況
キーリングのグラフに異論を唱えた科学者たちはトンデモ科学者のレッテルを貼られてしまった
やはり先に気温の変化があってCO2がついてきている
その関係は非常に簡単で、海の表面200メートルぐらいのところだけが空気との関係で平衡が成立
温度をあげるとコーラからCO2がでてくるようなもの
IPCCの反論:表面に溶けているCO2がどれぐらい出てくるかというのを定量的に計算すると説明できない
そのまた反論:海の深さをどこまで見るか、海の中の循環のスピードなどのデータがない
表面の温度は人工衛星で細かくわかるが100メートル、4000メートルといった深さや過去についてのデータはまったくわからない
精度をあげて測定しなければならない→現状では決着ついていない
単純に見て擬似相関ではないのか→科学者は理論的背景があると最初から主観をもって見てしまいがち
科学者は事実の前に正直であるべき
IPCCの言うとおりにならなかったら?
政策が動いているため膨大なコストがかかる→まったくムダだったとしたら
飢餓問題などもっと他の問題に向けるべき
気象変動はカオティックなシステム
多様な要因があるはずなのに単線的な因果関係に走ってしまったのはなぜか
CO2犯人説は科学研究費集めと科学者の文明社会に対するプロパガンダである
- CO2犯人説に反対しないのは科学研究費を取るためである
地球温暖化という大義名分をあげれば予算が取りやすいという現実がある
- 科学者の文明社会に対するプロパガンダである
近代文明がものすごい勢いで社会・生活を変える
人間の活動は行き過ぎではないか
科学者としてのメッセージを発すべき、という観点からは
IPCCの主張を支持すべきではあるが
温度を決める要素は多数ある
非常に複雑な科学の中で、ただひとつの要素が原因だと言い切ってしまうことは非常に難しい
断言してしまうのはなにかの背景があると思わざるを得ない
- CO2犯人説を使う巨額の排出量取引
排出量取引
2007年時点で約6兆円の市場規模
証券化による金融破綻も心配されている
実際は排出権取引→巨大な金融市場の開拓
「地球温暖化詐欺」(YouTube
BBC政策によるドキュメンタリー
CO2犯人説を否定する内容
で見られる 注:現在は見られない)
環境ビジネスが冷戦後のトレンドとなった
科学者の9割は地球温暖化CO2犯人説がウソだと知っている
IPCCには世界各国から4000人の科学者が集まっている
その発言が世界の科学者を代表しているような印象がある(メディアの影響)
反対運動は懐疑論に取り込まれてしまった
50近くの学会の専門家を集めて日本でシンポジウムを行いアンケートを取った結果
10人に一人は21世紀は一方的に温暖化すると信じている
2人は逆に寒冷化すると思っている
残りはよくわからない(IPCCのように「絶対」とは考えていない)
それが実態である
多くの人がどちらとも言いにくいと正直に答えている、それがこの問題の複雑な背景
地球の温度は雲が決める
H・スベンスマーク
宇宙線量の変化に起因する
雲量の減少による地球温暖化説を発表
- 宇宙線が雲を作る
通常、雲は地球の50%程度を覆っているが、雲が1%増えたり減ったりすると1℃ぐらい変わる(厳密に言うと0.6℃ぐらい)
人口衛星から観測していると地球の雲はプラスマイナス2%ぐらい増えたり減ったりしている
つまり4℃は雲が原因
雲を見積もるのは難しいが、宇宙線の量が影響している
地球温暖化の原因
宇宙線を雲の種と考えると
ここ140年は宇宙線が減り雲が減少
晴れた日が増えて温暖化した
宇宙物理学はこれまでの気象学と専門分野が異なるため学会間の争いにも発展
宇宙線の量と気温の因果関係はデータで証明されている
- 太陽黒点
太陽の運動が活発化すると黒点が増える
黒点数と平均気温の変化→太陽の黒点が11年周期で増えている、それに伴い気温が上昇している
かつて地球の気温はすべて太陽が決めていると思われていた
人工衛星をあげて測定してみたら、太陽から来る熱量では気温の変化を説明しきれない
説明しきれない部分にCO2犯人説がどっとなだれ込んでいった
スベンスマーク効果
太陽黒点が増え活発化→宇宙線を吹き飛ばす
→宇宙線が減り雲が減少→気温が上がる
火山の噴火もある(突発的要因):火山灰が空を覆う、雲の種にもなる
地震も噴火も宇宙線で予知が出来る!?
宇宙線がいろんな自然現象に影響を与えていることが判明しつつある
宇宙線が地震・噴火・雷を起こすトリガー(ひきがね)となっている
宇宙線の照射が激しくなると火山の噴火が起こりやすい、浅いところの地震が起こりやすい
予知はトリガーの研究
今年(2008年)は宇宙線が増えている
太陽黒点が増えると天変地異が起こるというのは逆?(相関関係はある)
実証的な科学になり始める夜明け前(完全な実証はまだこれから)

